下記のごとく予定しています。
- 1級検定(上級):
維持透析全般に精通し、スタッフや患者の教育、リスク・人事関係・その他
職場環境全般のマネージメント能力とトラブル時の対応能力を検定 - 2級検定(初級):
維持透析における初歩的な業務を遂行できる技能を検定
- 1級検定:
2級検定登録者で5年以上の透析業務経験を有する者
透析技能1級検定試験の結果において1次試験に合格された方は5年以内3回まで、1次試験が免除されます。 - 2級検定:
看護師、准看護師、臨床工学技士のいずれかの資格をもち、透析業務に1年以上勤務した者 - 1級検定・2級検定:
資格登録後は更新制度(有効期限5年)を設けています。
- 1級検定:
1次試験(筆記)ならびに2次試験(面接試験*1)
1次試験に合格した方のみ午後の面接試験を受けることができます。
*1 面接試験では「シナリオ課題に対する対応能力試験」を実施いたします。この試験の概要は以下の通りとなります。
初めに試験官からの説明により、ある条件(シナリオ)が提示されます。
この後、必要があれば別途関係資料が渡されます。
関係資料がある場合は、これに目を通し、与えられたシナリオに対する対応を口頭で試験官に説明して頂きます。
音声と映像を録画し、その対応法が適切であるかを一定の基準に基づいて検定いたします。
- 2級検定:
筆記ならびにバーチャル技能試験*2
*2 バーチャル技能試験:映像等バーチャル技術を利用した模擬実技試験
1級試験問題の内容 (場合によって下記以外からも出題されることがあります)
- 感染対策
- 消毒と滅菌(感染性廃棄物の取扱など)
- 透析液
- ET・生菌サンプリングおよび検査方法(サンプリングポートからの採取法、カプラからの採取法、Etおよび細菌検査用装置の取扱方法など)
- 装置
- 透析装置などの血液清浄化に用いられる医療機器及び水処理装置や透析液原液溶解装置などの周辺機器の操作など)
- 検査
- 検査基準値、検査データの読み方など
- 薬剤
- 透析患者によく用いられる薬品(循環器系、骨・関節障害、高カリウム血症、代謝異常、血液学的異常、消化器系など)
- 血液浄化器
- ダイアライザ、ヘモダイアフィルタなどの機能別分類、性能評価法、膜素材と生体適合性など
- 評価法
- 透析効率の指標と評価法(クリアランス、ふるい係数、限外濾過率、除去率、Kt/Vなど)
- 生理解剖
- 腎臓の構造と働きについて(腎臓の構造、正常な腎臓の機能、腎機能検査など)
- 疾患
- 腎疾患、急性腎不全、慢性腎不全、保存的療法、透析導入基準など
- 長期透析の合併症について(骨代謝異常、透析アミロイド症、循環器系、バスキュラーアクセスなど)
- 透析患者の感染症について(肝炎、結核、シャント感染、尿路感染、敗血症など)
- 自己管理
- 透析食と日常生活上の注意点について(食事療法の原則、患者の自己管理、社会復帰など)
- バスキュラーアクセス
- 内シャント、表在化動脈の消毒法や止血法など
- 長期・短期留置カテーテルの管理
- 穿刺法(穿刺の基礎知識と関連部位の解剖学、穿刺血管の選択、穿刺針の選択、穿刺時の体位(患者・穿刺者)、バスキュラーアクセスと穿刺方向、内シャント穿刺法、表在化動脈穿刺法、静脈穿刺法、人工血管穿刺法、穿刺方向と血液再循環の関係、穿刺トラブル時の対処法、患者心理(穿刺の恐怖)、カニューラ操作など)
- トラブル対応
- 透析中の合併症とその対策(血圧低下、筋痙攣、掻痒、不整脈、呼吸異常、体温異常など)
- 透析中の異常、事故とその対応(リーク時の交換、凝固時の対処、HD中断の方法、ショック時の処置、エアー誤入時の処置、災害時の対処、異常濃度の透析(水透析など)時の処置、再穿刺時における回路の処置など)
- 救急蘇生法(気道確保、人工呼吸、心マッサージ、血管確保、薬剤投与、心電図、除細動、AED、気管内挿管など)
- 応用技術
- HD以外の血液浄化法(各種HDF、HF、CAVH、CVVH、CHD、CHF、CHDF、各種吸着法、LDLアフェレシス、腹水濾過濃縮再静注法など)
- 職業人の基礎
- 接遇の基礎と技術(コミュニケーション技術、仕事の本質と当事者意識、CSとES、危機管理としての接遇など)
- 制度
- 透析関連法規(臨床工学技士法と透析業務指針、透析治療にかかわる法規、医療安全関連法規、その他の法規など)
- 透析と社会保障について(医療保険制度、介護保険制度、年金制度、生活保護法、身体障害者福祉法など)
- 保守管理
- 定期点検(外観検査、計測点検など)
- 装置故障時の対応
- オーバーホール
- 施設管理
- 医療安全(透析に関わる医療機器の安全基準とその管理、院内感染対策、医療廃棄物処理とその流れなど)
- 透析施設の排水処理(処理基準と管理方法、処理方法など)
2級試験問題の内容
- 透析療法の歴史
- 保険制度(医療保険制度、介護保険制度、年金制度、関連法規など)
- 腎臓の構造と働き(腎臓の構造と機能、腎機能検査など)
- 腎不全(腎疾患、急性腎不全、慢性腎不全、保存期、透析導入基準など)
- 透析の原理(拡散、濾過、吸着、浸透、半透膜など)
- ダイアライザについて(機能別分類、性能評価法、膜素材と生体適合性など)
- 透析効率の指標と評価法(クリアランス、ふるい係数、限外濾過率、Kt/Vなど)
- 透析液(透析液の種類と組成、透析液の作成とチェック法)
- 透析液濃度管理(Na、K計、pH計、浸透圧計、電導度計、Etおよび細菌検査など)
- 水処理(水処理の種類、各種装置の操作と保守管理、透析液清浄化技術など)
- 透析液供給装置(原薬溶解装置を含む。原理、操作、保守管理など)
- 透析用監視装置(動作原理、基本的操作方法、保守管理など)
- 自己管理(食事療法、患者の自己管理法、社会復帰など)
- 薬剤(循環器系、骨関節障害、代謝異常、血液学的異常、消化器系など)
- 血圧(血圧計の種類と原理、各種測定法、自動血圧計、定時チェック方法など)
- 感染(清潔/不潔の概念、消毒、滅菌、殺菌の違い、消毒液の種類と効果、滅菌の種類、清潔操作、消毒・無菌操作、感染性廃棄物の取扱方法)
- バスキュラーアクセス(内シャント、動脈表在化、グラフト、止血法など)
- 基本的透析技術(始業点検、ダイアライザ・回路の組み立て、プライミング、消毒・穿刺、接続・固定、透析条件の設定、透析中のチェック方法、補液、返血法、止血・消毒、片付け、配管洗浄・消毒、終業点検など)
- 治療時の検査(採血と検体処理、基準値、検査データの読み方など)
- 抗凝固法(抗凝固法・抗凝固薬の種類と量、凝固時間の測定法と基準値など)
- 注射薬剤(薬剤の種類・効能、準備、注入方法など)
- 感染症(肝炎、結核、シャント感染、尿路感染、敗血症など)
- 穿刺法(基礎知識、穿刺血管・穿刺針の選択、穿刺、各種アクセスの穿刺、トラブル対処、患者心理など)
- 透析中の合併症(血圧低下、筋痙攣、掻痒、不整脈、呼吸異常、体温異常など)
- 透析中の異常と事故対策(リーク、凝固、エアー誤入、ショック、濃度異常、災害など)
- 各種血液浄化法(HDF、HFなど)
- 保守管理(定期点検と保守)
- 救急蘇生法(気道確保、人工呼吸、心マッサージ、血管確保、除細動など)
- 職業人としての心得(接遇、コミュニケーション技術など)
*試験内容は以下の血液浄化に関係する団体や学会等が発行する最新の指針・マニュアル・ガイドライン等に準拠しています。
受験の際は必ず最新のものをご確認ください。
受験の際は必ず最新のものをご確認ください。
血液浄化関連学会、団体
- 日本透析医学会
- 日本透析医会
- 日本臨床工学技士会
- 日本血液浄化技術学会
- 日本血液透析濾過医学会
- 日本医工学治療学会
- 日本腎不全看護学会
- 日本アフェレシス学会